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ジョーンズ骨折

ジョーンズ骨折とは

ジョーンズ骨折は、足の骨である第5中足骨(近位骨幹部)の骨折です。スポーツ選手に多くみられる症状ですが、一般の方でも発症する場合もあります。

外傷性骨折と疲労性骨折がありますが、一般的には疲労性骨折がジョーンズ骨折と呼ばれます

骨折部位である第5中足骨近位骨幹部は血流が乏しいため、遷延治癒・偽関節が生じやすく再骨折も多いです。

スポーツではサッカーやバスケットボールで起こることが多い疾患になります。

原因

疲労性骨折

  • スポーツ時の反復的外力
  • 長時間の立ち仕事
  • 反復的な生活動作
  • 足部の構造・機能不全

外傷性骨折(ケガでの骨折)

  • スポーツ・運動時
  • ねんざ
  • 高重量の物を足に落とした時
  • 交通事故
遺伝的・内的要因

遺伝的要因では関節が変形しやすい体質や、骨・軟骨形成異常・扁平足や開張足、関節柔軟性が高い人などの様々な要因による反復的な過負荷が原因となります。

上記の要因や日常の歩き方などで、足部の構造や機能がアンバランスになります(足部アライメント不良)。

扁平足開張足では足のアーチ構造が崩れ、歩行動作やスポーツでのパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があり、過剰なストレスが蓄積して疲労骨折を発症します。

環境的・外的要因

遺伝的要因に加え、生活習慣や靴(シューズ)、練習環境(固いグラウンドなど)・姿勢や歩行バランス・肥満による過剰な体重負荷や加齢による筋力低下などによって足のアーチ構造が崩れ、足の外側に過剰な外力が加わり、疲労骨折を誘発します。

急激な方向転換やジャンプ動作を繰り返すスポーツなどで、第5中足骨(足の外側の骨)に過剰なストレスが生じ疲労骨折を発症します。

また、第5中足骨に付着する複数の靭帯による牽引力と、運動時のストップ・ターン動作による負担で、靭帯の間に剪断力がかかり、中足骨に負担が集中するため、骨折を誘発します。

外傷性のジョーンズ骨折は、足を捻挫したとき起こりやすいです。

症状

  • 足背~小趾側の痛み・圧痛
  • 腫れ・熱感・血腫(内出血)などの炎症症状
  • 運動時やジャンプ動作などの痛み
  • 歩行痛(荷重時痛)
  • 関節可動域制限

治療法

骨折部の転位(ずれ)が少ない場合は、整復・固定を行い保存療法を行います。

転位が大きい場合や整復が困難な場合、神経や血管が巻き込まれている可能性が高い場合は整形外科にて手術や入院を選択することがあるため、近隣の医科へ紹介させて頂き、治療を併用していきます。

ジョーンズ骨折は再骨折をきたす場合が多いため、保存療法では6週間程度の免荷を行い、競技復帰は3ヶ月程度を目安としていきます。

当院では骨折部に対して固定・安静・冷却を行い、経過次第では物理療法・鍼灸治療と並行してリハビリテーションを施行し、骨の再生・疼痛緩和と筋緊張の除去、関節の可動域拡大を目的として治癒を促します。

経過次第で疼痛緩和と筋緊張の除去・関節の可動域拡大を目的としてスポーツマッサージや鍼灸治療を施行します。

  • 足部スポーツマッサージ
  • 関節モビライゼーション
  • 鍼灸治療
  • 罨法(アイシング・ホットパック)

物理療法で患部を刺激をすることで治癒力を促進し、早期回復を目指す治療を施行します。

超音波治療

微弱な超音波によって骨に微細振動を照射し骨癒合を促進します

マイクロカレント(微弱電流波)

生体内に流れる電流と同様の微弱電流を人工的に流すことで細胞組織の修復を行います

リハビリテーションでは、日常生活の復帰を目指すメディカルリハビリテーションだけでなく運動(競技)復帰を目指すアスレティックリハビリテーションも行います。

  • 足関節の可動域訓練
  • 足指の筋力トレーニング
  • 足関節周囲の統合トレーニング
  • 日常生活動作の獲得
  • 競技別トレーニング
  • コレクティブエクササイズ

骨折部の負荷を下げるように日常生活指導やセルフケア、運動中の痛みに対しても、テーピングやサポーターを処方して痛みを抑制させます。

骨折後もスポーツでのパフォーマンスを発揮させるために、身体機能や柔軟性を分析して必要な最適動作の獲得を目標とします。

当院ではコレクティブエクササイズを取り入れ、体幹〜下肢の筋力強化と柔軟性・安定性・バランス力向上及び腰椎骨盤−股関節複合体(LPHC)の機能向上を目指していきます。

種目や競技日程・運動習慣や年齢などを考慮してゴールを設定し、それに必要な運動療法を行います。

  • アスレティックリハビリテーション
  • 腰椎骨盤−股関節複合体(LPHC)機能の向上
  • LPHC柔軟性・安定性向上
  • 頚部−上肢−体幹−下肢筋力・協調性強化
  • 筋バランス向上
  • 競技動作に対しての身体操作訓練
  • コレクティブエクササイズ
トレーニング
ストレッチ2

ケガの原因となった部位のアライメント不良・スポーツ時のパフォーマンス不良がある場合にはフィジカル機能に対しての修正が必要になります。

インソール療法・コレクティブエクササイズは、効率的な統合運動能力の獲得を目指し、痛みの改善とパフォーマンス向上に効果があります。

▶︎アライメント不良に対してのインソール療法について

▶︎パフォーマンス不良に対してのコレクティブエクササイズについて

↑こんな選手には効果的!

  • バランスが悪く転倒しやすい
  • 足の裏が扁平足
  • 足の趾(ゆび)が曲がらない
  • 膝が内側・外側に向いている
  • 踵の他にも痛みがある
  • ふくらはぎが張りやすい
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