今年の夏も暑そうだな〜〜
地球温暖化で年々暑さが増してきているようだ
熱中症が増える時期ですね!!
日常生活やスポーツ中など注意が必要です。
死亡事故も年々増えているし。。。
注意と言ってもどうしたらいいんだろう
熱中症は正しい知識と予防で防ぐことができるんですよ!!
一緒に【熱中症の対策】をしていきましょう(^ ^)
地球温暖化、都市化によるヒートアイランド現象などから暑い夏が多くなり、高齢者の熱中症死亡事故が増加し、社会問題として大きくクローズアップされています。 スポーツにおいても熱中症の危険性は問題視され、高校野球の開催時間変更やJリーグのシーズン移行など様々な対策が行われています。
熱中症は正しい予防法を知り、普段から気をつけることで防ぐことができます。正しい知識と予防法で予防していきましょう。
正しい知識を身につけよう
熱中症とは
熱中症とは暑熱環境で生じる障害(熱失神、熱疲労、熱けいれん、熱射病)の総称です。重要なこととして、最悪の場合、死に至るという点を念頭に置いておかなければなりません。体温が上昇してしまう原因として、環境温度が高いことによる直接的な影響だけでなく、高湿度や脱水のために発汗が抑制されて熱放散が減少することも影響します。これに加えてスポーツとの関連では、運動強度・時間の負荷が加わります。
【病型】
熱失神
症状:顔面蒼白、めまい。呼吸数増加。冷や汗。頻脈など
下肢や皮膚血管への血液の貯留によって脳血流が減少し発生します。足を高くして寝かせると通常はすぐに回復します。
熱けいれん
症状:脚・腕・腹部などの筋肉痛やけいれんなど
大量に汗をかいたときに水だけを補給して、血液中の塩分濃度が低下したときに発生します。生理食塩水(0.9%食塩水)など濃い目の食塩水の補給や点滴により通常は回復します。
熱疲労
症状:脱力感、倦怠感、頭痛、吐き気など
脱水と塩分不足、皮膚血管拡張による循環不全によって発生します。スポーツドリンクなどで水分と 塩分を補給することにより通常は回復します。嘔吐などにより水が飲めない場合 には、点滴などの医療処置が必要です。
熱射病
症状:うわ言、意識障害など
最も重症で危険な状態であり、体温の上昇により中枢機能(脳)に異常をきたしている状態です。種々の程度の意識障害がみられ、応答が鈍い、言動がおかしいといった状態から進行すると昏睡状態になります。高体温が持続すると脳だけでなく、肝臓、腎臓、肺、心臓などの多臓器障害を併発し、死亡率が高くなります。死の危険のある緊急事態であり、救命できるかどうかは、いかに早く体温を下げられるかにかかっています。救急車を要請し、速やかに冷却処置を開始します。
体温調節機能の特徴
【体温はどのようにして保たれるの?】
人の体温は、脳に組み込まれたサーモスタットの働きによって、通常36.5°C〜37.5℃前後で、環境温度や運動量などの変化に合わせて調整されています。これは、代謝によって発生する熱と体から逃げていく熱とがうまくバランスをとっているからです。体内の温度センサーからの情報を受け取り、必要な熱産生と放熱の指令を出します。具体的には、体温が下がると筋肉の活動を促進します。筋肉活動は熱を発生させるので、体温を上げるのに役立ちます。逆に、体温が上がると発汗を促進します。発汗は水分を蒸発させることで体内の熱を逃がすので、体温を下げるのに役立ちます
【体温調節のメカニズム】
体温調節には、主に以下の2つのメカニズムが働いています。
熱産生: 体内で熱を発生させる仕組み
熱産生には、主に以下の2つの方法があります。
【基礎代謝】
身体を維持するために必要な最低限のエネルギー消費し、安静状態でも熱を発生します。体格や年齢、性別などの要因によって異なります。一般的に、男性よりも女性の方が基礎代謝が低く、年齢とともに基礎代謝は低下します。
【筋肉活動】
熱産生の最も重要な要因の一つで運動量が増えると、筋肉の活動が活発になり、熱産生も増加します。
放熱: 体内の熱を体外に放散させる仕組み
放熱には、主に以下の3つの方法があります。
【皮膚からの放熱】
汗をかいて水分を蒸発させることで、体内の熱を逃がします。皮膚からの放熱は、放熱の最も重要な方法の一つです。汗をかくと、皮膚表面から水分が蒸発し、気化熱と呼ばれる熱を奪います。気化熱は、体温を下げるのに非常に効果的な方法です。
【呼吸からの放熱】
息を吐くときに水蒸気を排出することで、体内の熱を逃がします。
【血管拡張】
皮膚表面に近い血管を広げることで、体内の熱を皮膚表面に運び、放出します。
【スポーツでの体温上昇】
身体運動を行うと、筋収縮に伴う熱産生量は安静時の10〜15倍にも増え、体温が上昇します。体重60kgの人が中程度の運動をした場合、全く熱を発散できなければ、体温は30分後には40℃にまで達してしまいます。
しかし実際には、30分間でせいぜい1℃程度 の体温上昇にとどまります。皮膚血流の増加や汗の蒸発など強力な体温調節の働きによって多量の熱を放散できるからです。
こどもの発汗の特徴
子供は体温調節機能が大人に比べて未熟で、汗腺の機能も発達段階にあります。そのため、大人よりも体温が上がりやすく、発汗によって体温を下げようしますが、大人より発汗量が少なく、発汗能力で劣る分、頭部や躯幹部の皮膚血流量を大人より増加させて熱放散を促進する特性を持っています。
夏の炎天下にたくさん汗をかいている子供を目にすることも多いと思いますが、子どもは決して「汗っかき」ではありません。真っ赤な顔をして汗っかきにみえる場合でも、 それは熱ストレスが大きくなっているからなのです。子供は大人に比べて身体が小さく、体表面積と体重比が大きくなります。つまり、同じ量の汗をかいても、大人よりも体表面積当たりに多くの汗をかいているように見えるのです。
したがって思春期前の子供がスポーツ活動を実施することは、大人以上の体温上昇のリスクがあり、熱中症予防対策を講じる必要があります。また、子供には暑熱順化があまり期待できないことが報告されています。すなわち耐暑性が大人より劣るため、子供の暑熱環境下ならびに向暑期における運動・スポーツ活動時には安全面の配慮が肝心となります。
気温に注意しましょう!!
【暑さ指数(WBGT)】
熱中症に注意が必要な気温は、一概に何℃とは言えません。熱中症リスクは、気温だけでなく、湿度、風速、日差し、体調など、様々な要因によって左右されるからです。
一般的には、気温が30℃以上、湿度が70%以上、風がほとんど吹いていない、日差しが強い、高齢者、乳幼児、持病のある人では熱中症リスクが高くなります。
近年では熱中症を予防する指標として1954年にアメリカで提案された暑さ指数(WBGT)を用います。 暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きく
- 湿度
- 日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境
- 気温
の3つを取り入れた指標です。 天気予報や関連サイトでも確認できます。特にスポーツ夏期のスポーツなど運動時にはこまめにチェックしましょう。
【熱中症になってしまったら】
熱中症を4つの病型に分けて、病態と対処法を説明しましたが、実際の例ではこれらの病型に明確に分かれているわけではなく、脱水、塩分の不足、循環不全、体温上昇などがさまざまな程度に組み合わさっています。熱中症が疑われるような症状がみられた場合、まず、重症な病型である熱射病かどうかを判断する必要があります。
熱射病の特徴は高体温 (直腸温40℃以上)と意識障害であり、応答が鈍い、言動がおかしいなど少しでも 意識障害がみられる場合には熱射病を疑い、救急車を要請し、涼しいところに運び、速やかに身体冷却を行いましょう。
意識が正常な場合には涼しい場所に移し、衣服をゆるめて寝かせ、スポーツドリンクなどで水分と塩分を補給します。このような処置をしても症状が改善しない場合には、医療機関を受診するようにしましょう。
熱射病を起こした人は、医師の許可があるまでは運動を控えてください。熱疲労の場合も、当日の復帰は見合わせ、慎重に進めるべきです。軽症の場合でも、1〜2日様子をみてから再開しますが、その場合にも運動の強度と量は徐々に上げ るようにしましょう。