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2025.02.05(Wed)

子供の頃からストレッチしないと身体は硬くなるの?

患者さん
患者さん

「子供の頃からストレッチはした方が良いの?」
「身体が硬いのは昔からだから。」
「元々身体がかたいのは遺伝だからしょうがない。。。」

タカスポ
タカスポ

当院でも柔軟性やストレッチのお悩みをよくお聞きします。けがや障害の予防、パフォーマンスの向上に重要な柔軟性。

タカスポ
タカスポ

今回は【身体の柔軟性とストレッチ】についてお話ししていきます。

柔軟性とは身体の柔らかさを指しますが 「柔らかさ」と 一言でいってもさまざまな要因が関連しています。筋や腱の柔らかさや関節の可動域、(関節など)動き自体の円滑さがあり一般的には関節の動く幅(可動域)によって評価されます。

なぜ柔軟性が重要なの?

身体が柔らかいことのメリット

【ケガの予防】
柔軟性が高いと、筋肉や関節の可動域が広がり、運動中の急な動きに対応しやすくなり、捻挫や肉離れなどのケガのリスクを軽減します。
【運動能力の向上】
柔軟性が高いと、様々な動作をスムーズに行うことができ、スポーツのパフォーマンス向上に繋がります。
【姿勢の改善】
柔軟性不足は、猫背や反り腰などの姿勢不良の原因となることがあります。柔軟性を高めることで、筋肉のバランスが整い、正しい姿勢を維持しやすくなります。
【成長期の身体のサポート】
成長期は、骨が急速に伸びるため、筋肉や関節に負担がかかりやすい時期です。柔軟性トレーニングは、筋肉の柔軟性を高め、骨の成長をサポートします。
【血行促進】
柔軟性が高いと、筋肉が柔軟に動けるため、血行が促進され、冷え性改善や疲労回復効果が期待できます。
【ストレス軽減】
ストレッチなどを通して体を動かすことで、心身のリラックス効果が得られ、ストレスが軽減されます。
【基礎代謝の向上】
筋肉が柔軟に動くことで、基礎代謝が上がり、太りにくい体になります。
【関節の健康維持】
関節の可動域が広がることで、関節の健康維持に繋がり、関節炎などの予防に役立ちます。

柔軟性がないと起こりやすい障害

柔軟性が低いと筋肉が硬く伸びにくく、関節の可動域が狭いため、急な動きに対応できず、わずかな動きでも筋肉や関節に大きなストレスがかかり、損傷しやすくなります。また、柔軟性が低いと、身体のバランスをとる能力が低下し、転倒しやすくなります。

筋肉の肉離れ

柔軟性が低い状態で急な動きをすると、筋肉が伸ばされすぎて断裂してしまうことがあります。

関節の捻挫

足首やひざなどの関節が、柔軟性の不足により動きを制限された状態でねじれたり、急に方向転換したりすると、靭帯が損傷する可能性があります。

関節の脱臼

肩やひじなど、関節の可動域が狭まっている状態で無理な力を加えると、関節がはずれてしまうことがあります。

腰痛

柔軟性の低い状態で長時間同じ姿勢をとったり、重いものを持ち上げたりすると、腰椎に負担がかかり、腰痛を引き起こすことがあります。

腱鞘炎

手首や肘などの関節を繰り返し使うことで、腱が炎症を起こす病気です。柔軟性の低下は、腱鞘炎のリスクを高める要因の一つです。

子供の頃から始めるべき理由

近年、小学生でも身体が硬いことが原因で転倒や運動によってケガをする子供が増えています。身体が硬いと、姿勢が悪く日常生活でも支障が出たり、体育の授業やスポーツを行う際にも身体を上手に使いこなせないことで苦手意識が芽生えてしまうことが多くあります。また、関節の可動域が狭いことや筋肉が硬直することが原因でケガをしやすくなります。

子供の筋肉は大人に比べて柔軟性が高く、ストレッチの効果が出やすい傾向にあります。また子供の頃は、神経系が急速に発達する時期です。この頃に柔軟性を高めておくことで、神経系が柔軟な動きを覚えやすくなります。子供の頃から柔軟性トレーニングを習慣化することで、大人になっても自然と体を動かす習慣が身につきます。

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身体を柔らかくするストレッチのポイント

Point1.  ウォーミングアップをしっかり行う
運動前に行うウォーミングアップは、筋肉を温め、柔軟性を高める上で非常に重要です。軽いジョギングや、腕回し、足踏みなど、体を動かすことで、怪我のリスクを減らし、ストレッチの効果を高めることができます。
Point2.  正しい姿勢で行う
ストレッチを行う際は、正しい姿勢を保つことが大切です。猫背になったり、身体が捻れていたりすると、効果が半減してしまうだけでなく、怪我をする可能性もあります。
Point3.  ゆっくりと深呼吸をする
ストレッチ中は、ゆっくりと深呼吸を意識しましょう。呼吸を止めると、筋肉が緊張し、効果が得られにくくなります。
Point4.  痛みを感じない範囲で行う
痛みを感じながらストレッチを行うと、筋肉を傷める可能性があります。抵抗を感じる程度(end feel)のところで止め、ゆっくりと深呼吸をしながら伸ばしましょう。
Point5.  静的ストレッチと動的ストレッチを組み合わせる
静的ストレッチとは一般的に行われている一つのポーズを数秒間キープするストレッチです。筋肉の柔軟性を高める効果があります。動的ストレッチとはサッカーのウォーミングアップなどで行うような大きく体を動かしながら行うストレッチです。関節の可動域を広げ、運動の準備をします。
Point6.  継続することが大切
ストレッチの効果を実感するためには、継続することが重要です。毎日少しの時間でも、続けることで柔軟性が向上します。

柔軟性トレーニングの注意点

子供は大人に比べて体が未熟なため、無理なストレッチはケガの原因となります。無理のない範囲で行いましょう。

身体の冷えた状態でストレッチを行うと、筋肉や関節を傷める可能性があります。必ずウォーミングアップを行い、身体を温めてからストレッチを始めましょう。

正しいフォームで行わないと、効果が得られないばかりか、怪我をするリスクも高まります。特に、本格的な柔軟性トレーニングを行う場合は、専門家の指導を受けましょう。

子供の頃から柔軟性トレーニングを行うと、神経系の発達を促し、将来的な運動能力の向上や健康な体づくりに繋がります。大人になってからも、柔軟性トレーニングは、健康維持やパフォーマンス向上に効果的です。どの年代でも、無理のない範囲で、継続して行うことが大切です。もし、ご自身の柔軟性について何か心配なことがあれば、タカスポにご相談ください。

次回は【柔軟性と可動性】についてです。

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