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2024.08.21(Wed)

健康な身体のために大切な姿勢とは?

患者さん
患者さん

「腰が痛い」「肩が挙がらない」「歩くと膝が痛い」

タカスポ
タカスポ

それは姿勢が悪いからですね。

患者さん
患者さん

姿勢が悪いのはよく言われるけどどんな姿勢が良い姿勢なの?
姿勢が悪いのは生まれつきだから。。。
どうしたら良い姿勢になるの?

タカスポ
タカスポ

こんな姿勢のお悩みはたくさんあると思います。
今日は皆さんが気になる【姿勢】のお話です。

なぜ姿勢は大切なの?

良い姿勢は、単に見た目だけではなく、健康や日常のパフォーマンス向上にとって非常に重要です。背筋を伸ばし、骨盤を立て、目線を前に向けた姿勢は、様々なメリットをもたらします。

特にスポーツにおける姿勢は、単なる身体の立ち位置ではなく、競技パフォーマンスの最大化と傷害リスクの最小化する運動バイオメカニクスにおける重要な要素です。

適切な姿勢は、筋骨格系の効率的な協調運動を促進し、運動エネルギーの伝達と筋力の発揮を最適化することで、競技能力の向上に貢献します。

理想的な姿勢の効果とは?

背骨の自然な弯曲を維持し、筋肉のバランスを整え、関節の可動域を広げる

背骨は、椎骨と呼ばれる骨が連なってできた構造で、S字状の自然な弯曲を持ち、衝撃を吸収し、体幹を支えます。体幹や四肢の筋肉をバランス良く働かせ、筋力低下や筋疲労、特定の筋肉に負担がかかるのを防ぎ、腰痛や背中の痛みなどの予防や軽減に効果があります。

呼吸や消化機能の向上

胸郭を拡大し、横隔膜の働きを促進することで肺活量を増加させ効率的な呼吸を可能にします。これにより多くの酸素を体内に取り込むことができ、運動能力の向上や疲労回復に効果があります。また、胃腸を正しい位置に保持し、消化液の分泌を促進することで、消化機能を向上させ腸の蠕動運動を活発にし、便秘の解消に効果があります。

精神的な安定と活力の向上

副交感神経を優位にし、ストレスを軽減する効果があります。さらに脳への血流を増加させ、集中力や思考力を向上させ、眠気やダルさを感じにくくします。

背筋を伸ばし、堂々とした姿勢をとることで、自己肯定感が高まり、周囲からの印象も良くなります。

姿勢を観察する

姿勢を観察する際には、基本的立位姿勢で行うのが一般的です。身体が重力にどのように抗しているかを確認することができます。それぞれのランドマークが垂直線上に並ぶかを確認し、身体のライン(脊柱の生理的弯曲)は頚椎部では頚椎部では前方に突出(前弯)し、胸椎部では後方に突出(後弯)、腰椎部では前弯、仙椎では後弯しています。この弯曲が増強あるいは減少することにより姿勢不良が生じます。

姿勢に影響を及ぼす要因

姿勢は、骨格筋関節神経系視覚情報内臓など、様々な要因によって影響を受けます。これらの要因が複雑に絡み合い、立位座位歩行運動など、様々な状況における姿勢を決定します。

骨格筋
背筋、腹筋、横隔膜などの体幹筋は、背骨を支え、正しい姿勢を維持する上で最も重要な役割を果たします。体幹筋が弱い人は、猫背や反り腰などの姿勢不良になりやすく、腰痛や肩こりの原因にもなります。
関節
関節の可動域や柔軟性が低下すると、筋肉が硬くなり、正しい姿勢を維持することが難しくなります。例えば、股関節の可動域が制限されると、猫背になりやすくなるなど姿勢不良の原因となります。
神経系
内耳にある前庭覚器官は、平衡感覚に関与しています。前庭覚機能が低下すると、バランスを崩しやすく、筋肉や関節の位置感覚を司る固有受容感覚の機能が低下すると、正しい姿勢を認識することが難しくなり姿勢が不安定になります。
視覚情報
視覚情報は、平衡感覚や空間認識に重要な役割を果たします。視覚情報が歪んだり、不足したりすると、バランスを崩しやすく、姿勢が不安定になります。
内臓
内臓の位置や機能が変化すると、重心が移動し、姿勢に影響を与えます。例えば、妊娠中や肥満の人は、重心が前に移動し、猫背になりやすくなります。
その他
長時間のデスクワークや猫背でのスマホ操作などの生活習慣、ストレスや不安などの心理的な要因、加齢により、筋力や骨密度が低下し、関節の可動域も制限されるため、姿勢不良になりやすくなります。

なぜ姿勢が崩れるの?

姿勢の崩れは身体が釣り合いを取ろうとして適応、変化した結果です。使いすぎた筋肉は硬く柔軟性を失い、使わない筋肉は弱体化していきます。例えば仕事や遊び、運転で長時間座ると、使いすぎた殿部の曲げる筋肉とあまり使われない殿部の伸ばす筋肉の間に筋の不均衡が起こり、姿勢不良を引き起こします。姿勢を保つのに背中の筋肉を使いすぎると拮抗する腹筋群や殿部の筋肉は弱体化しどんどん姿勢が崩れていきます。これが「腰痛になると腹筋を鍛えなさい」と言われる理由です。

姿勢が崩れる原因

習慣的な動作パターン
片方の肩に重たいバッグを持つ、長時間車を運転する、前屈みでパソコン作業を行っているなど、日常生活での習慣が気がつかないうちに姿勢に悪影響を及ぼしています。慢性的な過負荷がニュートラルな状態に再調整されることなく不均等な状態で活動し続けることで悪い姿勢を生み出します。
反復運動から発生する動作パターン
毎日ハンマーを打ち続ける建設作業員などの労働者、子供を同じ腕で抱き抱える母親など日常的に同じ動作を反復して行うことでも筋肉の不均等を生み出します。また、スポーツ選手は特定の筋肉群に対してより多くの反復性の負荷をかけています。これによるストレスや慢性的な疲労も筋肉の不均等を引き起こし姿勢不良を生み出します。
ケガによる運動パターンの変化
ケガによって以前の運動パターンから変化が起き姿勢に影響を及ぼします。痛みを回避するための代償動作、損傷した筋肉の弱体化、関節の可動域減少などによって筋神経のバランスが乱れ筋肉の不均等が発生します。また、手術の瘢痕組織による可動性の欠如も筋膜や筋肉、関節に影響を与えます。このようにケガからの回復時にも姿勢不良を引き起こす可能性があります。

一般的な歪みパターン

姿勢の歪みには3つの基本的な代償パターンがあります。頭部、頸部、肩に影響を及ぼす上部交差症候と、腰椎、骨盤に影響を及ぼす下部交差症候群、膝部、足部に影響を及ぼす回内症候群が診られます。姿勢筋を不均等に使いすぎると筋肉の萎縮と神経学的相互抑制が起こり、姿勢の変化や逸脱が、運動連鎖し痛みや障害を引き起こします。

理想の姿勢を手に入れるには?

理想的な姿勢を手に入れるにはまず自分の姿勢の問題点を客観的に把握し、適切な改善策を立てることが必要です。生活習慣を見直し、デスクワーク時の姿勢、睡眠姿勢、食事など、姿勢に悪影響を与える習慣を改善し、ストレスなどのマネジメントも重要です。各個人に合わせた運動プログラムを作成し、継続的に実践することで、効果的に姿勢を改善することができます。

体幹筋の強化

 体幹を支える筋肉(腹筋、背筋、大殿筋など)を強化することで、姿勢の安定性を高めます。

柔軟性向上

ストレッチやヨガなどの柔軟性向上運動は、筋肉の緊張を解き、関節の可動域を広げ、姿勢の改善に役立ちます。

運動療法

個々の症状や身体の状態に合わせた運動療法を行うことで、効果的に姿勢を改善することができます。

姿勢教育

正しい姿勢を意識し、日常生活の中で実践することで、無意識のうちに良い姿勢を保つことができます。

まとめ

姿勢不良は、単一の要因ではなく、様々な要因が複雑に絡み合って起こります。日常生活を見直し、筋力強化、ストレッチ、適度な運動などを行い、姿勢改善に取り組むことが重要です。

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